下山の時も、「あなた一人じゃ危ないから私達と来なさい。下りは登りとは別の簡単なルートで帰るから、あなたの家は遠くなってしまうけど、下山したらバスに乗って帰りなさい。それのほうが安全だから。」とオバアに言われたので、下山も一緒に降りることにした。
が、オジイの一人が下山開始早々に足をグネりやがったのだ!それによって、事あるごとに休憩そして超スローペース。。思わず舌打ちしそうになってしまった。
おいおい!オレは寮の夕食に間に合わないと寮母さんに怒られるんだ!怒られるのは大嫌いなんだ!
オレの苛つきを感じ取ったのか、オバアの一人が「もう道に迷うことはないから一人で先に行きなさい。」と。
すまんな。オジイ3人とオバア2人よ!ここでお別れだ。
トレイルランニングさながらの気持ちで降りていったが、これまた着かん。。。
もう絶対、登山しない。
靴ずれして足痛いし。手まで痺れてきた。。
何?熱中症?昔は日射病やったのに最近は熱中症て言われてるやつ?
そういや目も霞んできたような。。
パトラッシュ、、、僕も疲れたんだ。。
て、、パトラッシュあかん!
おい、パトラッシュ見えてもうとるやないか!登山のアホが!
そんな時にやっと見えてきた街の景色は天国に見えたわ!
そして私はなんとか下山した。やったー。
って思ったら登山口からバス停まで1時間弱くらいかかるやないか。。
クソがっ!オジイ3人とオバア2人に騙されたわ!
寮の夕食に間に合わせるためにバス停までの道のりも私は競歩さながらに進むのだった。
そしてやっと、本当にやっと、バス停に着いた!
これで帰れる!寮の夕食にも間に合う!怒られずに済む!やったー!
って思ったら、、、もうバスが無かった!!!
もうあれや。。。「どんだけ~」って言うてしまったわ!
そんなんも今日はもう言うてもええわ。許す。己を許す。
タクシーやと4、5千円かかるらしい。。。さすがに高い。それは無理や。。
もう無理や。寮母さんに怒られる。
もう頂上の景色の良さとかどうでもええわ。
帰らせてくれ!登山厳しすぎる!人生くらい厳しすぎる!登山を人生に例えんな言うとるやろ!ボケ!
スニーカーで登山してはいけない?
途方に暮れまくっていた。手も足も出ない。
歩くか。。。20キロ弱くらい?無理無理!
無理すぎて、私はアラフォーにして人生初のヒッチハイクを試みるまで追い込まれた。
恐る恐るイェーイみたいな形にした手を挙げると、一台目で止まってくれた!
アンビリーバボ!(ビート風で)
乗せてくれた人がスキンヘッドの強面のお兄さんだったのでビビってしまったが、贅沢は言っていられない。
これは本当に本当に本当に助かった。スキンヘッドの強面のお兄さん大好き!
これからの人生、スキンヘッドの強面のお兄さんには優しくする。
でもよくよく考えてみたら、俺が今後の人生、スキンヘッドの強面のお兄さんに優しくしなきゃいけないの登山のせいだからな!
そのへんは覚えとけよ、登山よぉ!
結局のところ、言ってしまえば、利尻山に登るというミッションをクリアし、山頂では最高の景色も見れて、寮の夕食の時間までに帰って来ることもできた。
人生って、なんとかなるもんだなあ。
結局、登山と人生を関連付けとるやないか!ボケ!
「為せば成るらしいが、為す術がないのだもの。」
とかなんとかいっちゃってー。
↓利尻山はスニーカーにジーパンで登ってはいけない山だった(靴は本来緑色)
↓~利尻山登山・第4話~
↓~利尻山登山・第3話~
↓~利尻山登山・第2話~
↓~利尻山登山・第1話~